聲の形 補聴器の弁償値段170万円!片方と血が出た理由に石田はバイト?

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複雑な心理描写をリアルに描き上げた大今良時さんの「聲の形 」。それぞれの登場人物たちの心情について考えさせられる作品です。

今回は、石田の壊した補聴器の弁償、値段170万円なこと、その後補聴器が片方だけしかなかったこと、血が出た理由に石田はバイトをしてお金を貯めたことなどを見ていこうと思います。



目次

補聴器の弁償値段は170万円

小学校時代、退屈していた石田は耳の聞こえない西宮をいじめの対象にします。西宮が来たことで授業が遅れ、合唱コンで入賞を逃し、西宮に優しくしていた佐原は点数稼ぎと言われ、学校に来なくなりました。

それらは適切な対応をしない担任や周りのクラスメイトのせいであり、西宮のせいでは全くありませんが、石田は西宮が来てからクラスがおかしくなったと感じており、それを西宮に分からせなければならないと考えるのです。

いじめの一環として石田は、西宮がつけている補聴器を勝手に耳からとって、投げ捨てたり足で踏み潰したりして壊しました。

たった5ヶ月で8個も補聴器が紛失または故障し、西宮へのいじめが明らかになったときに、補聴器の弁償代金は総額で170万円にもなっていました。


西宮硝子が片方しか補聴器をつけていなかった理由

西宮硝子は小学生時代は両耳に補聴器をつけていました。しかし高校生になって再会したときには片方しか補聴器をつけてませんでした。

植野と西宮が再会し、小学生の頃のように補聴器をとって石田に渡します。石田は小学生時代のことを反省しているので、すぐに西宮に謝って補聴器を返していました。そのときに西宮は片方しか補聴器をつけていなかったのです。

補聴器は基本的に両耳でつけるものです。左右で聞くことで音が聞こえやすくなりますし、音との距離も測ることができます。それでも片方しかつけていない理由は、おそらく聞こえないからでしょう。

映画版では、西宮とおばあちゃんが病院に行っているシーンがあります。西宮の片方の耳は完全に聞こえなくなってしまったため、補聴器も片方しかつけていないのだと思います。


西宮硝子が補聴器をとられ血が出た理由

植野が西宮の補聴器を勝手にとって、補聴器をつけているなら本当は聞こえるのでは?と友人同士で話しているところに石田がやってきます。

石田は植野から補聴器をもらうと、汚いと言って教室の窓から投げ捨ててしまいます。それを窓から見ている西宮のもう片方の耳にも補聴器がありました。

それを見た石田は「なんだも1コあるじゃん」と言って右側の補聴器も取ろうとすると血が出てしまいました。そのときに先生が「でもまぁお前の気持ちはわかるよ」と石田に言っており、石田も仕方のないことだと重く受け止めてはいませんでした

西宮は強引に補聴器を取られたせいで、血が出てしまいます。その後石田のお母さんは西宮に謝ってお金を返す際に自分でピアスを引きちぎって血を流していました。おそらく息子のしてしまったことを身をもって感じるために、そのような行動をしたのだと思います。


石田は補聴器代をバイトで稼いだ?

小学生時代、170万円の弁償代金は石田のお母さんが銀行から現金を下ろして払いました。その後高校3年生の石田はバイトをしてお金を貯めます

小学生から孤立し、いじめを受けるようになった石田は、高校生になっても人と関係を築くことができずにいました。人生はどうせ終わるのだと諦めに近い気持ちを抱いていたのです。

そして死ぬ前にやり残したことを片付けようとしてバイト代で170万稼ぎ、「お金返します」と書いて寝ているお母さんの枕元に置きます。

死ぬために残したお金だということにお母さんは気づいており、誤ってお金を燃やしてしまいました。石田は西宮に再会し、生きる意味を見出し始めていたので、またバイトを頑張って稼ぐようです。お母さんの愛に泣けるシーンですね。


まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「聲の形」の西宮がつけている補聴器やそのエピソードについて見ていきました。

小学校時代のいじめは許されるものではありませんが、高校生になった石田は手話を覚えて、しっかり西宮に向き合っています。高校生で170万円も貯めるのは大変なことでしょう。石田の覚悟と石田のお母さんの深い愛を感じることができるエピソードでした。

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