【リゼロ剣鬼戦歌】全ネタバレ結末と発売日はいつ?邪龍討滅戦とストライドとの戦い!

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今回はコミックアライブで連載された『Re:ゼロから始める異世界生活』外伝「剣鬼戦歌」のネタバレを最初から最後までまとめてご紹介します。

内容は1幕〜8幕+終幕のアライブ9巻分と長いので結構端折っていますがそれでも長くなってしまいました。重要な部分は解説していると思うのでぜひ最後まで見てみてください。

「剣鬼戦歌」は現時点で書籍化していない内容であり、作品の中でもとても重要で本当に面白い内容になっています。最後には登場人物の紹介と残った謎や感想を入れています。

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目次

「剣鬼戦歌」のあらすじ概要

コミックアライブの2017年9月号~2018年5月号で連載された外伝小説で、既に書籍化されている「剣鬼恋歌」と「剣鬼恋譚」の続きとなる物語です。

「剣鬼恋歌」では亜人戦争で亜人軍との死闘を経て、ヴィルヘルムとテレシアが結婚。

「剣鬼恋譚」では、新婚旅行に都市ピックタットへ行った際にヴィルヘルムのいないアストレア邸をストライドという人物が訪れテレシアの父のベルトールを挑発しクルガンと戦わせる。

クルガンとの戦いに敗れたベルトールはストライドに指輪の呪いをかけられ死にかける。指輪の呪いを解くため、テレシアの代わりにヴィルヘルムがクルガンと決闘。しかし途中でストライドの横槍が入り、負けを認め指輪を渡しベルトールの命は助かる。この戦いは「ピックタットの銀華乱舞」として語り継がれた。

そしてこの「剣鬼恋譚」の数日後の物語が「剣鬼戦歌」です。

「剣鬼戦歌」の発売日はいつ?

そして気になる「剣鬼戦歌」の発売日についてです。

コミックアライブの2017年9月号~2018年5月号で連載された内容ですので、既にかなり古い内容になります。

EX2では「剣鬼恋歌」、EX3では「剣鬼戦譚」が発売されています。そして現在EX4までが発売されています。

この流れだとEX5またはEX6で発売される可能性がかなり高いのではないでしょうか?

ただ、他にも書籍化されていないものがありますので、もしかすると、先になるかもしれません。2021年には発売されると良いのですが・・・!

ともかく書籍の発売がとても楽しみですね。

「剣鬼戦歌」ネタバレストーリー

「剣鬼戦歌」1幕

プロローグとして「邪龍討滅戦」の説明。一変した都市では焼け焦げた路面に樹木、倒壊した建物。邪龍と戦う剣鬼、グリム・・・

場面は戻り、会議場では先日のピックタットの銀華乱舞でクルガンと戦ったことをヴィルヘルムが報告。ストライドの狙いはクルガンの相手にテレシアを引き出したかった様子だった事を話す。

ボルドーがストライドの目的が国力を削ぐ目的だったら神龍ボルカニカが盟約により動くはずだったが、亜人戦争の時は動かなかった。

そう考えると亜人戦争は内戦であり、龍が約束したのは外敵が現れた際ではないかと言う。

その後、ストライドの事を調査していたロズワールJの話をロズワールの店で聞くと具体的にわからなかったと言う。しかし布石を打ってきたというとそこに10人ほどの敵が現れクナイを投げられる。

しかしヴィルヘルムが店員だと思っていたロズワールの家令(監督者)のクリンドが敵を倒す。クリンドが打撃でも魔法でもないもので敵を倒していた。さらにヴィルヘルムも数人倒します。その後、敵の1人をわざと逃がす。

調べるとカララギ発祥の「シノビ」という暗殺者だとか。ただ、シノビの中でも今回のは劣等生だった。そして普段クリンドはロズワールの息子もお世話してるそうで、ロズワールは既婚者で子供がいると聞くとヴィルヘルムは驚く。ただロズワールには夫はいないそう。

その後、ヴィルヘルムがアストレア邸に戻るとそこにストライドがいた。

「剣鬼戦歌」2幕

ヴィルヘルムがストライドに、テレシアをどこにやったか聞くと後ろからシノビの上級者がヴィルヘルムにクナイで攻撃してくる。

壁に隠れたヴィルヘルムだったが「壁当て」というマナを扱った戦技で体の内側に攻撃を受ける。しかしヴィルヘルムが斬る。

ストライドは指輪の話をすると瀕死のシノビを指輪で操る。そして屋敷にいた女は上に縛って転がしてあるという。そういうとシノビはストライドを抱え外へ逃げる。

するとテレシアとグリムが外から帰って来て家の惨劇を見る。上の階に倒れていたのはテレシアではなくキャロルだった。

5日経つもキャロルは目覚めなかった。ボルドーの紹介で「六枚舌」と呼ばれるオルフェからストライドが何度か足を運んだ場所を特定したといい年中濃い霧がある「シャムロック渓谷」だと説明される。

亜人戦争後に連合を率いた現在の亜人族代表のクラグレルがシャムロック渓谷は魔女がいたとされる場所だと言う。

そこはスピンクスの実験場があり、亜人戦争の首謀者の内バルガとリブレしか知らなかったという。そこにいたロズワールがスピンクスとの因縁を思い返す。そしてクラグレルからスピンクスのオドの一部を封じ込めたという結晶石をもらう。隠れ家のまやかしを抜けられるそう。

ヴィルヘルムとロズワールらが魔女の隠れ家に向かう。結晶石をかざし先に進むと死んだはずのピボットが語りかけてきた。

一方テレシアがキャロルを見ていた所キャロルが目を覚ます。ヴィルヘルムらが出立してから4日後だった。

「剣鬼戦歌」3幕

ヴィルヘルムは死んだはずのピボットと歩いていた。近くにいたはずのロズワール達が見えなくなっていた。現実ではないと思ったヴィルヘルムはピボットと戦闘に。本気を出せずにいたヴィルヘルムだったが最後には斬る。その後目覚める。

そしてグリムが結晶石の光りの先に建物を見つける。結晶石がないと見つけられないはずの場所にストライドが入った事を考える。そして建物の中の壁に魔法陣があった。魔法陣の調査はロズワールに任せることに。

その後、調査隊が戻ると目覚めたキャロルと再会。しかしグリムがキャロルに近づくとキャロルは息ができなくなった。離れると呼吸が戻り、近づくとキャロルの首に痣が出て首を締める。ロズワールに見てもらうと愛する者に触れれば息ができなくなるストライドの指輪の呪いだと判明する。

そしてロズワールはキャロルの体を調べると同時にテレシアの体も調べたが、おめでただという。つまり子供を授かった。だからテレシアが尚更戦場に出るわけにはいかなくなった。

そんな中ヴィルヘルムはまたピボットの幻影を見る。

「剣鬼戦歌」4幕

アストレア邸では身ごもったテレシアを心配しすぎな父親のベルトールとそれにいたわってあげないとという母親のティシュア。

一方城では、キャロルとロズワールが話しており、呪いは進行しておらず、ただ解呪方法は本人に聞くしかないという。

そしてロズワールは昏睡から目覚めてから感情の起伏がなくなったキャロルが怒るかどうか試す。その理由はこのままでは感情を失う可能性があるということだった。

ヴィルヘルム達はアビエイトの街にストライドの目撃情報があったが空振りだった。そしてヴィルヘルムの近くにはまだピボットの亡霊がいた。そんな中マイクロトフの屋敷が襲撃されたと連絡が入る。ただマイクロトフは無事だった。

マイクロトフは十分に警戒していたため襲撃されるようなことはないと思ったヴィルヘルムが聞くとそこにジオニス・ルグニカ国王が登場。

そして足を運んだ理由はある御仁と話す為だという。そしてその御仁の話では、ストライドはスピンクスの魔法陣を次は用いるはずだったという。その効果は「盟約の破却」だという。

それから、アストレア邸でテレシアと両親、キャロルがいた所にグリムが戻った時、ストライドが外の護衛を突破し屋敷に侵入。キャロルが斬りかかるとなぜかグリムを斬っていた。

キャロルは意識があるままストライドに指輪の呪いで命令されテレシア達に斬りかかる。テレシアとティシュアをかばったベルトールが斬られ死亡してしまう。

「剣鬼戦歌」5幕

ピックタットでの異変。ある衛士が「共感の加護」を使って酔っぱらいを収めていた。そこにストライドが来る。するとなぜかストライドに今まで誰にも言ったことのない加護がバレる。そしてストライドの腕を触らせると加護での感情が読み取れなかった。そしてその衛士や酔っぱらいは殺される。ストライドはキャロルとクルガンを連れていた。

ヴィルヘルムがアストレア邸に戻った時には全てが終わっていた。ボルドーからテレシアが攫われ、グリムと衛士が斬られ、やったのはキャロルだと聞く。そしてベルトールが死んだことも聞く。

そしてティシュアがその場から動かずにいた所ヴィルヘルムが声をかけると話す。ストライドが呪いをかけ伝言役にされたといい「銀華乱舞の地にて剣鬼との決着を待つ」とのストライドの言葉を言う。

その後、ヴィルヘルムはロズワールに魔法陣の話を聞く。それは神龍が王国の危機を知る為の結界であり、魔法陣はその鳴子をならなくするものだと言う。

テレシアはピックタットの尖塔、ストライドの前に捕まっており、抗えば腹の子の息の根を止めるという。そこにシノビのシャスケとライゾー、ストライドの妻メリンダが来る。ストライドはメリンダに魔眼に限界は来たかと聞くとまだやれるという。

メリンダは10代の少女でストライドは30代に差し掛かる主従関係のような夫婦だった。そして生贄を20集めたか聞く。そのまま捕らえたルグニカ国民20人をキャロルに殺させる。

そして尖塔の屋上へ行くとそこには三つ首の黒龍がいた。ストライドは首3つに魂が3つ、指輪3つとは強欲なことよなという。呪いの指輪3つを発動させ黒龍を操ろうとする。

そしてストライドはヴィルヘルムが危機なら剣聖は必ず剣をとる、だから腹が膨れるのを待ったという。そして「三つ首」バルグレンはピックタットに解き放たれ息吹を吐いた。「邪龍討滅戦」の幕が上がった。

「剣鬼戦歌」6幕

ヴィルヘルム達討伐隊がピックタットに向かっていた所、竜車ごとふっ飛ばされる。見上げると都市の上空に黒龍がいた。ただ、ロズワールは黒龍はストライドが呼び出したもので間違いないが、追撃がない証拠にまだ御しきれていないという。

そしてピックタット突入を決意して竜車で門をくぐった時に異変が。地竜の風除けの加護が剥がれた。さらに全員の持つ加護が剥れていた。ストライドはスピンクスの魔法陣で盟約の破却だけでなくこの世界の制約を無効化しているとロズワールが言う。つまり加護の無効化。

するとそこにピックタットの操られたと思われる民衆が一気に討伐隊に襲いかかる。そこにアストレア邸で殺しそこねたシノビもいた。そんな中ロズワールとグリムをシノビの影が捕らえどこかに連れ去られる。シノビはヴィルヘルムを招待しようとしたが、グリムがかばった。

ヴィルヘルムがピボットの幻影から声が聞こえ振り返るとクルガンが群衆をぶっ飛ばしてやってきた。そしてボルドーがシノビ、ヴィルヘルムがクルガンと、銀華乱舞の第2戦が始まる。

グリムとロズワールは尖塔のストライドの目の前に移動させられていた。そしてストライドが黒龍を見せ、ヴォラキアの至宝たる呪具を3つ重ねても抵抗するほどだという。どこでそんな物を手に入れたのか聞くと、ストライドは皇帝の血族、ストライド・ヴォラキア、だから至宝にも手が届くと言う。

そして帝国の思惑とストライドの思惑は関係ないそう。ロズワールが目的を聞くと全ては盟約の破却に必須の条件を満たしたに過ぎない。さらにロズワールをここに呼んだのは『貴様にこれを見せておく必要があった』と言う。そしてグリムを見てキャロルにグリムを殺すように命令する。

一方テレシアはまた尖塔の中の部屋に戻されており、そこにはメリンダもいた。テレシアも剣聖の加護が機能してないことを感じていた。そしてメリンダと話し魔眼族なのか聞く。すると危険性から滅ぼされたその生き残りでストライドに助けられたという。魔眼は他者の精神に干渉したりできるよう。ピックタットの民衆を操っていたのはメリンダでした。そしてテレシアに魔眼を使い意識を失わせる。

尖塔の屋上ではグリムがキャロルに斬られたと思いきや素手で挟み込んで受け止めていた。ストライドはその様子を見て『貴様が余が求めた只人か?』と聞く。運命に打ち勝ったグリムを試すべきだと思いシャスケに命令する。

シャスケは小太刀でキャロルごとグリムを斬ろうとする。しかしそこにロズワールが身を投げ出し腹を貫かれた。黒龍からは既に2つの光が失われていた。

「剣鬼戦歌」7幕

テレシアは闇の中にいた。そこで家族やこれから生まれる子供の事を思った。すると石塔の上におり下には多数の死人がいてテレシアが殺した人たちだった。亜人戦争でテレシアはあまりにも多くの命を奪った。魔眼によって露わにされた罪の意識だった。

ヴィルヘルムは幻影のピボットに、人間らしくなって罪の意識が芽生えたと言う。そんな中クルガンが攻撃してくる。そしてクルガンが魔眼に魅入られているなという。ストライドの妻の魔眼族だけ持つ魔法とも加護とも違う力だそう。そしてヴィルヘルムは渓谷の魔女の隠れ家に行った時だと思うが他にも人は多数いた。

するとクルガンは魔眼の虜とされるのは心弱きもの以外にないと言う。ヴィルヘルムは1人で剣を鍛え続けて来たが守るものが多くなり弱くなった。しかしそこにボルドーが横槍を入れ、お前はそれでも王国最強だという。

ヴィルヘルムはピボットの声を受け、ボルドーはクルガンに襲いかかる。そんな時シノビがボルドーを狙う。しかしヴィルヘルムがシノビに一撃を叩き込む。シノビはその後自爆し、かばったボルドーが意識を失う。ヴィルヘルムとクルガンが1対1になった。

尖塔ではキャロルをかばったロズワールが倒れ、キャロルがジュリア!と呼び駆け寄っていた。グリムが大盾をストライドに投げると、ストライドは虚空から出した陽剣『ヴォラキア』で打ち落としていた。しかし主と認めなかった陽剣はストライドの腕を燃やし尽くす。燃え広がる火を消すためにシノビのクナイで腕だけを切り落とした。

その結果、5つの指輪が灰になり、キャロルが呪いから解放される。そしてロズワールはキャロルに『クリンドにカールを頼むと伝えてくれ』とお願いする。さらにグリムに幸せになれと言い息絶えた。

そしてストライドがもう一つの呪具に手をかけると、呪具も万能ではなく自分の臓物を対価として永遠に肉体の一部を失うから今はグリムとキャロルを縛ることはできないと言う。

そしてキャロルがストライドの執念はどこからくるのか聞くと、毒を盛った父王や継承争いにあった兄弟姉妹でもなく、この世の仕組みだと言う。

『この世は悪辣なる観覧車共の箱庭。定まった事象、決められた命運、あって当然の喜劇と悲劇、それを演出し装飾しただけの人形劇に過ぎん』『観覧車共が余らに期待するのは定まった事象に右往左往する名無しの端役にほかならぬ』と言う。

そして尖塔ではストライドは福音書を取り出し「魔女教大罪司教『傲慢』担当、ストライド・ヴォラキア」と名乗る。ただ、立場と権能にありついただけの紛い物だ、嫉妬の魔女を崇めるつもりはないという。そんな中、呪具から解放された黒龍の息吹が屋上に襲いかかる。

テレシアは意識の中の闇で亜人戦争で大量に殺した亡者に追われていた。助けて!と求めるとベルトールや兄のカジレス、カルラン、テムズ、テレシアの一つ前の剣聖でベルトールの弟のレドリックが現れる。ベルトールが未練がない人生なんてありえないと言い、レドリックは罪を償うためでなく恩を返すために生きなさいと言う。テレシアはお腹の子の名前は父様につけてほしかったなと言い、みんな大好きだというと意識が戻る。

そしてメリンダの魔眼が破られる。メリンダは狂乱し街の人間が正気に戻ると言う。つまり1人解けると全員解ける仕組みのよう。メリンダがテレシアを押し倒そうとするも膨れたお腹を見て留まる。それを見てテレシアはあなたは赤ん坊を思いやれる人だという。そんな時、黒龍の灼熱の息吹が屋上ごと部屋に流れ込んできた。メリンダは強引にテレシアを突き飛ばしていた。

「剣鬼戦歌」8幕

石材を燃え尽くす黒龍の息吹からシャスケはストライドを抱え上空に逃げる。しかしキャロルが空中を蹴って飛びシャスケを斬る。一方グリムはロズワールの亡骸を大盾で守っていた。

そしてストライドを抱えたシャスケとキャロルが黒竜の背中に飛び乗る。キャロルはシャスケを斬りシャスケは死亡。残ったストライドは片腕を失っており、吹き荒れる暴風の中で立ってはいられず身を投げ出す。

自害しようとしたストライドを追ってキャロルも飛び降り、斬りかかろうとするもグリムに止められストライドだけが落ちる。そして黒龍は落ちていったストライドを追って降下。ストライドは黒龍に向かって『こい』と言う。

それを見ていた体が焼けただれたメリンダが窓から飛び降りストライドに縋り付く。その2人を黒龍が飲み込んだ。メリンダはテレシアを助け扉を閉じていた。

グリムとキャロルはテレシアの元に。そして黒龍は街を焼き尽くしはじめる。そんな時ヴィルヘルムが上空の黒龍に剣撃を加えた。そしてグリムがヴィルヘルムの元へ。

時は遡り、魔眼が解放されヴィルヘルムや民衆が解放された時、クルガンとの戦闘でストライドとの関係について親子だと見抜く。ただ、クルガンは血縁関係がない育ての親だと言う。

クルガンがストライドを引き取った経緯は皇帝の継承が不可能だと結論すると継承権の放棄を他家に申し出て、見返りとストライドを引き換えにした。使者がクルガンの下で心身たくましく成長することを期待したが、その本心はクルガンの過酷な躾に耐えかね命を落とさせることだった。

しかし順調にストライドが育ち、ヴォラキア皇帝を決める『選帝の儀』に従い兄弟姉妹を次々と手に掛けた。ただストライドは一度高熱になって以来、子種を作る機能を喪失していた。

子供を作れないストライドに皇帝が毒を盛る。ストライドはそのせいで血を吐き高熱にうなされ生死をさまよった。毒が抜けると、クルガンに熱の最中に心理を見たと言い『天上に座して余らを見下ろしてあざ笑い、駒遊戯の如く弄ぶ観覧車共の在り方を見た』と言う。

そしてクルガンもストライドはどれほど愚かな道を行こうと自分の息子だからと息子に死ねと命じる帝国には従えないとした。

その後ヴィルヘルムはクルガンの攻撃を聖剣『アストレア』で斬り捨てクルガンは倒れる。そして壁を駆け上がりヴィルヘルムは黒龍の背に乗り尾を斬る。ヴィルヘルムは後ろからの攻撃されそうになるも到着したグリムが守った。しかし身悶えした黒龍に飛ばされ建物の上に落ちる。

するとヴィルヘルムはどこまでもしぶとい野郎だと言い、あの下手くそな戦い方は龍じゃないストライドだという。ヴィルヘルムの直感だが他者を傀儡にするやつは最悪の傀儡を手に入れたと言う。

ヴィルヘルムはどうするか考えていた時、地上の民衆が声を上げていた。そこにはテレシアの姿も。黒龍がそこに息吹をかけようとしていた。ヴィルヘルムは『俺の女に何をしやがる』と首一本の顎に剣を刺し、首一本の顎に大盾を叩き込み、首一本のち切れかけの顎を掴み息吹の方向を自分の翼へと向けさせる。黒龍が爆発し、ヴィルヘルムは地上に落ちる。転落死だと思われたがなぜか魔眼が解放されたのにも関わらずピボットの幻影が声をかけ助かった。

まだ黒龍は生きていると思ったヴィルヘルムでしたが、そんな時ジオニス陛下が動いたとボルドーが言う。すると『古の盟約に従い、獅子王の子孫がため、この翼にて馳せ参じた』『我はボルカニカ、古き友の地の訴えを聞き入れここに顕現せり』『バルグレン哀れな幼子よ。身に余る憎悪に焼かれ邪に堕ちたか』と黒龍の数倍する巨躯を持つ青白い鱗の神龍が現れる。

そして空がねじ曲がり地上の炎が浄化され、戦場で負った人々のあらゆる傷が癒えた。『安らかに眠るがいいその在り方を捻じ曲げられし同胞よ』とボルカニカが言うと、青い光の息吹で黒龍を浄化し塵に変えた。勝ったと民衆が湧きヴィルヘルムの元へテレシアが来て抱きしめる。『邪龍討滅戦』が終結する。

「剣鬼戦歌」終幕

『邪龍討滅戦』から十日余りが過ぎロズワールの葬儀が行われた。神龍の奇跡で想定の1/3の被害で済んだが死者は戻らなかった。ヴィルヘルムの元に10歳にもなっていない幼子が来て挨拶された。

少年カール・メイザースへ向けヴィルヘルムは母親には感謝していた、俺は必ず君の力になると膝をつき話す。するとカールが『まさか剣鬼様にここまで言っていただけるとは』と言い『母はずいぶんヴィルヘルム様にご執心の様子でしたから』と言う。

そしてキャロルがヴィルヘルムの元へ来てカールには母親が自分をかばって亡くなったことを話したそう。しかしカールはキャロルを責めず『母はあなたの無事を心から喜んでいますよ』と言ったそう。キャロルはそれを聞いて泣く。

マイクロトフの厳重な客室にはバルガと思われる巨人族がいた。ジオニスからあなたの事を頼まれた話す。バルガは『まだ人を恨んでいるが今回のやり口はいただけない、同胞までもが死ぬ』という。そして『儂はまだ何一つ投げ捨てておらん』という。4幕でジオニスと会っていた御仁というのはバルガだと思われる。

『邪龍討滅戦』では唯一クルガンだけ生き残っており、同じく神龍の奇跡を受けていた。ヴォラキアで罰を受ける為にヴィルヘルムがクルガンを移送。そしてクルガンは『ストライドは最後の最後で本懐を遂げた、それは理を捻じ曲げて神龍を呼んだことだ』という。

そしてグリムはキャロルと結婚をする話をし、彼女のそばにいるために騎士団は辞めるという。そして亜人戦争と今回の件でツェルゲフ隊は近衛騎士団に編入になるとか。そしてなんとティシュアに承諾をもらいアストレア家に夫婦で仕える事に。キャロルもテレシアにグリムと結婚することを話した。

そしてヴィルヘルムとテレシアが話し、子供の名前はお父様につけてほしかったという。するとヴィルヘルムがティシュアから渡されたという手紙を渡す。ベルトールはずっと考えていたらしく、そこには名前が複数書かれてありその一つに『ハインケル』と書かれていた。ベルトールは魔眼の幻影の叶うはずのない約束を守った。そしてテレシアがヴィルヘルムに『愛してるわ、あなたは?』というとヴィルヘルムは『わかるだろ』と言う。剣鬼戦歌は終わる。

「剣鬼戦歌」感想

全体を通してリゼロ世界の伏線や本編には登場していないキャラが出て、かなり濃い内容でした。

指輪の呪いによって殺したくないのに動かされるキャロルは、実際にベルトールを殺してしまったり恋人のグリムに斬りかかったり、さらにグリムに近づくと息ができなくなったりとつらすぎました。

そしてロズワールがキャロルをかばって死亡したのには驚きました。普通に考えればロズワールが他者をかばうことは考えられませんが、これも叡智の書に従った行動だったのか気になります。

また、魂の転写で中身は初代ロズワールのはずですが、作者によればその時代ごとに一生懸命生きているそうなので、女性として生きていたかもしれません。

そしてヴィルヘルムが強すぎますね。クルガンを倒した後にさらにバルグレンの首をも貫きました。最後に消滅させたのはボルカニカとは言え、ヴィルヘルムは物凄い強いと感じました。グリムも盾しか持たない騎士なのに想像以上の活躍でした。

「剣鬼戦歌」の謎と考察

●スピンクスの魔法陣が発動したのにボルカニカが現れた
→魔法陣は盟約の破却であり、ボルカニカが王国の危機を察知できないようになっていた。しかしジオニス自ら呼んだので来た?

●ジオニスがどうやってボルカニカを呼んだのか
→呼んだ方法については描写されておらず、何を持って呼んだのかは不明。

●クルガンが話すストライドの『理を捻じ曲げて本物の龍を呼んだ』
→スピンクスの魔法陣が発動していたのに神龍が来たこと?

●ストライドがロズワールを尖塔に招待した理由
→『貴様にこれを見せておく必要があった』という。つまり、盟約の破却やバルグレンの召喚をロズワールに見せたかったということか?ロズワールは『龍を殺す』という悲願がある。これをストライドは知ってた?

●ストライドの傲慢の権能が不明
→ストライドが大罪司教になった理由に立場と権能にありついただけの紛い物と言っていた。権能は確実にあるが不明。ヴィルヘルムによればバルグレンを乗っ取ったという。もしかするとこれが権能なのか?

●ストライドの傲慢の因子はどこに?
→通常魔女因子は倒した相手が得るはず。倒したのはバルグレンもしくはボルカニカ。バルグレンを乗っ取ったと思われるストライドに一撃を加えたのはヴィルヘルムとグリム。

●ストライドが陽剣に焼かれた理由
→陽剣はヴォラキアの血族で資格あるもののみが持つことを許される。ちなみにプリシラやヴィンセントはその1人。以前は持つ事ができたので恐らく出したと思われるが、大罪司教になってしまったから資格なしになったのか?

●ストライドの『観覧者』発言
→熱にうなされた時この世の真理を見たようで天上で『観覧者』と呼ぶ人が見ており、自分達が箱庭の中にいて決められた事象に従って生きているようなことを発言。観覧者とは誰なのか?

●ストライドがバルグレンを乗っ取った
→バルグレンに食われたストライドだったが、ヴィルヘルムは下手くそな戦い方からバルグレンを乗っ取ったような発言をした。乗り移るとか操る権能?

●ストライドの指輪の能力
→10個あるがそれぞれ指輪の能力が違うのかはわからない。操るか呪い殺すくらいかと思われる。これまでにベルトール、テレシア、ティシュア、キャロル、シノビ、バルグレン3つ、合計8個以上は使用している。

●ストライドがスピンクスの魔法陣を知っていた理由
→この時点で既にスピンクスはライプに捕らえられている。魔法陣を理解するにはスピンクスかバルガに接触の必要。つまりライプはストライドと繋がっていた可能性がある。

「剣鬼戦歌」の登場人物紹介

●ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア
ヴィルヘルムの若い頃。剣鬼と呼ばれた王国一の騎士。テレシアを負かし剣を奪う。その後結婚。剣鬼恋歌ではバルガと剣鬼恋譚ではクルガンと戦う。

●テレシア・ヴァン・アストレア
剣聖の家系で亜人戦争時代の剣聖。ヴィルヘルムに負けてから剣を置いた。呪いの指輪で逆らうと腹の子を殺すと脅される。ヴィルヘルムと結婚しハインケルを産む。

●ベルトール・アストレア
テレシアの父親。先代剣聖ではない。弟のレドリックが先代剣聖。指輪の呪いに操られたキャロルに斬られ死亡。ハインケルの名を考えた手紙を残していた。

●ティシュア・アストレア
テレシアの母親。呪いの指輪で伝言役にされる。

●ボルドー・ツェルゲフ
ヴィルヘルムやグリムが所属するツェルゲフ隊を率いていた。現在は元老院として政務に励む。眉毛は濃いのにハゲている。

●グリム・ファウゼン
ツェルゲフ隊副隊長でヴィルヘルムとは初陣の時からの腐れ縁。亜人戦争時ロズワールの護衛をしたことでキャロルと恋仲に。戦傷が原因で声を失っている。ストライドに只人と呼ばれる。現在は騎士を辞め、キャロルと共にアストレア家で使用人をしている。

●キャロル・レメンディス
代々剣聖の家系に仕えてきた一族。テレシアが幼い頃からの付き人。グリムと恋仲で後に結婚。剣技は熟達している。指輪の呪いにかけられ、ルグニカ国民やベルトールを殺してしまう。現在もアストレア家で使用人をしており、フェルトにも会っている。

●ピボット・アーナンシー
亜人戦争当時のボルドーのお目付け役。ツェルゲフ隊の副長。ヴィルヘルムとグリムが新兵だった頃面倒を見ていた。亜人戦争の最中、ヴィルヘルムへのリブレの攻撃をかばい戦死。メリンダの魔眼の幻影として登場。

●ロズワール・J・メイザース(ジュリア)
亜人戦争当時のメイザース家当主。魔法は使えず武力で戦闘。戦争に使用された魔法陣の調査の為訪れたツェルゲフ隊に護衛を依頼した事でヴィルヘルムらと知り合う。以降ヴィルヘルムに何かとちょっかいをかける。カールという息子がいる。

●クリンド
当時はロズワールの屋敷の家令。現在はメイザース家の分家のミロード家に仕える家令でロリコン。剣を持って立ち回ることも可能。作者のよると400年前からロズワールと一緒にいる。容姿が変わらない重要人物だそう。アライブ外伝『Golden Siblings』では憂鬱の魔人ヘクトールと同じ不可視の圧力のような能力に「憂鬱」と言っていた。さらに同じ形のネクタイで同一人物の可能性。ただ髪の色は違う。ヘクトールは焦げ茶色。

●ジオニス・ルグニカ
亜人戦争終結時点のルグニカ国王。この時点で40歳前後。剣聖の式典に乱入したヴィルヘルムを許し、婚姻を条件にテレシアの兵役除名を許可した寛大な人徳ある人物。盟約に従いボルカニカを呼ぶ。

●マイクロトフ・マクマホン
賢人会の代表。ロズワールを魔方陣の調査に推挙した人物。亜人戦争終結時点で30代前後で王国宰相補佐だった。1期では王戦候補者が集まる場で登場。

●ストライド・ヴォラキア
ヴォラキア皇帝の実の息子で30歳前後。傲慢の大罪司教で権能は不明。生来体が弱く子種がない体質。その為毒殺されかけた。その時真理を見て、世界は観覧者の駒遊びだという。ルグニカを滅ぼそうとする『破滅願望』。ヴォラキアの至宝10個の指輪を所持し呪いを使う。代償は指輪1つにつき自身の肉体の一部。

●『八つ腕』クルガン
ヴォラキアの英雄。ストライドの育ての親。ストライドが道を外そうとも育てた息子であることは変わりないとし、ヴォラキアを捨てストライドの行く道を選ぶ。その後はヴォラキアに引き渡される。

●メリンダ
10代の少女でストライドの妻。魔眼族の生き残りで魔眼を使い精神操作し幻影を見させる。灰かぶりとも呼ばれる。ピックタットの民衆を操り、ヴィルヘルムとテレシアに幻影を見せた。最後はストライドと共にバルグレンに食われる。

●シノビ
カララギ発祥の暗殺者。シャスケ:ストライドに仕えるシノビの双子で弟。キャロルに斬られ死亡。ライゾー:同じく兄。アストレア邸でヴィルヘルムを襲う。ボルドーに自爆特攻。兄弟で『双修羅』と呼ばれる里の最高傑作。危うさに危惧した帝国貴族に里を焼滅されストライドに声をかけられる。

●神龍ボルカニカ
青白く輝く鱗を持った龍。バルグレンの数倍の巨躯。人語を話し理性的な瞳。ジオニスの盟約の行使で現れる。生存者の傷を癒やし、バルグレンによる火災を沈下。青い浄化の息吹でバルグレンを塵と化し消滅させる。

●邪龍バルグレン
漆黒の鱗に三つ首を持つ龍。ストライドにより龍の牙で殺した20の生贄を持って召喚。呪いの指輪3つから首3つの魂が所在。石材を溶かすほどの高熱の息吹を吐き、地平線まで届く。

●バルガ・クロムウェル(後のロム爺)
巨人族の生き残り。亜人戦争当時は亜人軍を率いた大参謀。亜人戦争では、巨人族の始祖の骨片と不死王の秘蹟を使って巨人族全盛期の10mを超える姿を再現。しかしヴィルヘルムらと戦い負ける。

●魔女スピンクス
リューズ・メイエルの最初の複製体で失敗作。半端に強欲の魔女の力を引き継いだ人格破綻者。亜人戦争では、不死王の秘蹟を使い死者を操る。その後、ライプ・バーリエルに連れて行かれる。スピンクスが残した魔法陣は神龍との盟約の破却や加護の無効化。シャムロック渓谷に隠れ家がある。

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