秦は宿敵である趙を相手に、六大将軍に任命した桓騎を大将軍にして攻略を開始しました。長年に掛けて趙の防衛を担ってきた扈輒(こちょう)将軍を討ち取り、秦軍は大勝利を得ます。
後の始皇帝である秦王の政にとっては辛い幼少期を過ごした因縁の土地である趙。そんな趙の王都・邯鄲にまであと一歩と言うところまで攻め寄せた秦軍ですが、一方でそんな趙軍を相手に桓騎は腹心である雷土の報復として、捕虜となった十万人もの趙兵を皆殺しにするという暴挙に出ます。
無抵抗の捕虜を相手に行ったこの大虐殺に、趙の国民はおろか秦の首脳部も大激怒しました。単純な非人道的な行為と言うだけでなく、これにより征服した趙の国の民が秦に対して強い復讐心を抱くことが避けられず、征服した地域の統治が困難になったからです。
その為、そんな暴挙を犯した桓騎の真意を聞くべく秦王の政が前線部隊へと赴き、桓騎と政の間で論戦が繰り広げられました。 しかし最終的に政は、桓騎の言い分を認めて今回はお咎めなしということになりましたが、大きなしこりが残ることになりました。
一方、桓騎軍の方でも今回の大量虐殺に関してはやはり思うところがあったようで、生き残った幹部たちが集まり、桓騎について話し合っていました。そして話題は桓騎軍最古参の武将である砂鬼について及びます。そこで明らかになったのは、砂鬼の素顔が女であり美女であること。そして桓騎の女であったという事です。
果たして砂鬼は実在するのでしょうか?砂鬼と桓騎の関係とは?今回は700話で判明した事実について考察していきたいと思います。
キングダム700話で砂鬼一家が桓騎軍最古参と判明
六大将軍の中でも特に謎の多い人物の一人である桓騎。彼について分かっていることは、王騎将軍の親族であり信のライバルの一人である王賁の父である王翦と共に、蒙驁将軍の元で頭角を現した武将であるという事と、過去に首斬り桓騎の異名を手にするほどに殺戮を繰り返す残虐な盗賊であったという事だけです。
そんな彼が何時頃から盗賊として活躍しはじめたのかは不明であり、黒桜や摩論と言った幹部たちですら最古参の幹部は雷土であると思っていました。そんな中、かつて桓騎軍の下で働き、現在は飛信隊に移籍した那貴が桓騎軍の幹部たちの元に現れ、最古参は砂鬼ではないか?と聞きます。
そこで初めて幹部たちですらも砂鬼が桓騎軍の最古参であることに気づきますが、那貴は砂鬼が昔から桓騎軍にいたにもかかわらず幹部としても扱われなかったことに奇妙に思います。そんな砂鬼に対して、常に覆面で顔を隠しているその見た目の不気味さや、砂鬼率いる砂鬼一家の残虐さから幹部たちですらも、話を避けようとします。
さらに砂鬼の素顔は女で美女だった
一方で、桓騎は自分の天幕に砂鬼を呼んで居ました。そこで明らかになったのは、砂鬼の素顔が女であり、彼女が美女であること、そして二人が肉体関係を持っていることでした。
そしてあらわになった砂鬼の体には、背中や腕に謎の刺青が彫りこまれており、傷を縫合したような跡も観られます。しかし二人は一言も話を交わすことは無く、砂鬼はそのまま顔を隠す服を着て桓騎の天幕を出ていきます。
描写から見るに、この傷や刺青は二人の過去と関係にとって何かしらの大きな因縁があることはわかりますが、詳しいことは不明です。
砂鬼一家とは?史実に実在する?
砂鬼一家とは、桓騎軍の主力を務める部隊の一つであり、部隊に所属する全員が覆面で顔を覆い正体不明の部隊です。また、その残虐性は国内外に残虐さで知られる桓騎軍の中にあっても恐れられるほどです。
その一方で具体的にどういう活動を担当しているのかについてはあまり詳しく描写されたことは無く、砂鬼一家を率いている砂鬼に対する幹部の反応から拷問や暗殺と言った汚れ仕事も請け負っていた可能性があります。
そしてそんな砂鬼と砂鬼一家についてですが、残念ながら史実においてその存在は確認されません。そもそも、キングダムに登場する登場人物の大半についても、歴史上で存在がはっきりと確認され、その業績がしっかりと残されている例の方が少ないです。
具体的には、大人気キャラクターである王騎将軍ですらその実在性が疑われているほどですので、まず間違いなくフィクションの存在であると言っていいでしょう。
桓騎と砂鬼は男女の関係で砂鬼の為に行動している?
今回クローズアップされることになった、砂鬼と桓騎の関係。当初は、単に最古参とだけ言われていた砂鬼でしたが、実はそれ以上に深い仲にあったことが明かされたこの二人の関係は、 男女の関係にあったとしてもおかしくありません。
しかしその一方で、桓騎は砂鬼との関係性を表に出そうとせず、更には最古参の部下でありながら幹部には入れない等、むしろ冷遇しているかのような振る舞いが目立ちます。また、砂鬼自身も桓騎にとって最古参の部下でありながら、それを吹聴するようなことをせず、まるで自身の存在を隠すかのような行動を取っています。
これらのことから、二人の関係が単なる男女関係にあるという訳ではないことは確かなようですが、それ以上のことは不明です。
728話で桓騎が砂鬼一家の最古参と判明
なんとキングダム728話『最古参』にて、桓騎軍の最古参と言われていた砂鬼一家でしたが、砂鬼一家の長が素顔を見せ、そこで話したのは、逆に砂鬼一家の最古参が桓騎ということでした。
つまり砂鬼一家の残虐非道な特徴も桓騎が創り出したといっても過言ではないですよね。
そう考えれば、桓騎自身もめちゃめちゃ残虐ということになります。
砂鬼一家の長は美女でしたが、本当に桓騎との関係はなんなのか?過去に何があって今の桓騎が作り出されたのか、今後のキングダムで明らかになると思われます。
気になるのが最初は桓騎も今の砂鬼一家のような格好をしていたのでしょうか?
まとめ
いよいよ中華統一が実現化し始めた秦国。そんな秦国にとって桓騎は欠かすことのできない最大戦力の一つですが、今回の対趙戦において、桓騎は常に暴走する危険性を孕んだ時限爆弾のような存在であることが発覚しました。
そしてそんな桓騎の暴走を招く原因である桓騎の過去とは一体何なのでしょうか?砂鬼とは一体どういう関係なのでしょうか?謎は深まるばかりですが、一方で桓騎の動きに対して趙では遂に李牧を動かそうとしています。
これから起こるであろう李牧と桓騎の戦いは、桓騎の過去を明らかにするのでしょうか?そして、これまで趙国の辺境で雌伏の時を過ごしてきた李牧は、桓騎とどう戦いを展開していくのでしょうか?趙との戦いはいよいよ佳境を迎えます。
ますます目が離せなくなるキングダム。これからもその行方に注目です。