四月からテレビアニメが始まり、アニメ・漫画ファンから注目を浴びているラブコメ漫画カッコウの許嫁。2020年に週刊少年マガジンで連載が始まり、連載開始直後から多数の人気を集めたことで連載3年でアニメ化するほどの人気作品です。
本作は連載開始からわずか二年ほどでアニメ化が決定されるほどの大きな人気を獲得している反面、過去に人気となったラブコメ作品とも共通点が指摘されています。特に、同じく週刊少年マガジンで連載されていた五等分の花嫁と、週刊少年ジャンプで連載されていたニセコイとは設定にかなり類似点があります。
五等分の花嫁に関しては更に、作品のロゴにも類似点を指摘することがあり、内容も合わせてアニメ・漫画ファンの間では比較されることが多い作品です。一方で、類似点とは別にカッコウの許嫁の独創的な要素もあり、それらとの相違点もきちんとあります。
今回は、カッコウの許嫁の五等分の花嫁やニセコイと似てる部分や、作品のロゴや作者についての情報や、作品の設定比較などについて解説したいと思います。
カッコウの許嫁と五等分の花嫁のロゴが似てる
カッコウの許嫁は、2020年から週刊少年マガジンで連載が開始されたラブコメ漫画です。連載開始の前年の2019年に作品の原型となる読み切り作品が掲載され、その余りの人気の高さから翌年に連載が決定されました。
その一方で本作の作品のロゴは、同じく週刊少年マガジンで連載されていたラブコメ漫画である五等分の花嫁のロゴと類似しており、この点を指摘されることがあります。しかし実際のところ、本作のロゴに関しては類似しているのはアニメ版のみとなっています。
アニメ版のロゴが似ている点については詳細は不明です。両作品の制作会社は異なっており、詳細は不明ですが偶然両作品のロゴが似ただけだと思われます。
カッコウの許嫁は五等分の花嫁の作者の関係
カッコウの許嫁の作者である吉河美希先生は、過去に週刊少年マガジンで「ヤンキー君とメガネちゃん」と「山田君と七人の魔女」という二作品を連載した経験のある人気漫画家です。過去の作品は二作品とも5年近い連載期間を経ており、テレビドラマ化やアニメ化と言ったメディアミックスも行われ、総合して10年以上も週刊少年漫画誌で活躍している大人気漫画家です。
一方、カッコウの許嫁と比較される五等分の花嫁の作者である春場ねぎ先生は、2014年に連載デビューし、「五等分の花嫁」で大ヒットしたのちに、2021年より「戦隊大失格」を連載中です。しかし、吉河先生と春場先生の間には、これと言った繋がりはないようで、両先生の間でのエピソードと言うのは確認できません。
その為、総合して言うと単に掲載誌と連載時期が重なっただけの、いわば同僚のような関係だと思われます。
カッコウの許嫁の五等分の花嫁とニセコイ設定比較
カッコウの許嫁は、近年ヒットしたラブコメ漫画との共通点が多いことが指摘されている漫画でもあります。特に、週刊少年マガジンでヒットした五等分の花嫁と、週刊少年ジャンプでヒットしたラブコメ漫画であるニセコイとは設定的にも類似している点があります。
特に、カッコウの許嫁とニセコイには、序盤の展開で特に類似点が多く、比較作品として言及されることが多いです。その作品の類似点や序盤の展開と言った作品の類似点を特に比較していきたいと思います。
カッコウの許嫁は、大きな話の流れとして、「生まれたときに取り違えられ、本当の家族とは別の家族の元で育ったヒロインと主人公が、本当の家族と育ての家族の両方の家族となるために許嫁となる」という設定の物語です。その一方で、主人公には許嫁となったヒロイン以外に好きな人がおり、好きな人と結ばれようと四苦八苦し、更にはそこに義理の妹となった十六年間一緒だったヒロインなど、様々なヒロインが主人公と恋の駆け引きを繰り広げる作品です。
結婚相手を選ぶ設定
カッコウの許嫁、五等分の花嫁、ニセコイの三作品に共通しているのが、複数の相手の中から結婚相手を選ぶという設定です。特にカッコウの許嫁は、「両親から命じられた結婚をごまかすために、偽の恋人を演じる」という点で共通しています。
一方、五等分の花嫁では、この点においては類似しておらず、五人の結婚相手の候補の中から、一人を選ぶという設定の作品です。この点では、カッコウの許嫁と五等分の花嫁の相違点と言えます。
また、カッコウの許嫁とニセコイとの設定の相違点として、ニセコイの主人公には好きな人とは別に、幼いころに愛を誓った女の子がおり、その女の子の正体を巡って謎を解いていくというストーリーも物語の本筋として展開されます。その点では、カッコウの許嫁には謎解き要素に当たる部分は無く、シンプルなストーリー構成になっています。
ニセコイの許嫁の設定
ニセコイとカッコウの許嫁では、許嫁が存在するという点と許嫁とされた人間が偽物の恋人関係を築くという点では共通しています。しかし、ニセコイとカッコウの許嫁との相違点として、複雑な家族構成が上げられます。
ニセコイでは主人公とヒロインが婚約することになったのも、主人公の親がヤクザであり、ヒロインの親がアメリカのギャングであり、両組織の抗争を止める為の政略結婚でした。一方で、カッコウの許嫁では、生まれたときにヒロインと主人公は赤ん坊を取り換えられたことで、実の家族とは離れ離れになって十六年間血のつながらない家族の元で暮らしていたという設定があります。
その為、主人公とヒロインにとって、お互いの家族は切っても切り離せない関係にあります。また、ニセコイの主人公は一人っ子で兄妹姉妹が存在しませんが、カッコウの許嫁の主人公は育ての家族の元で妹を持っており、良好な兄妹関係を築いているのもニセコイの主人公との相違点です。
ニセコイの親のヤクザ設定とカッコウの許嫁の親のヤンキー設定
ニセコイの主人公はヤクザの父親を持っており、カッコウの許嫁は元ヤンキーと言う設定から、類似点があります。どちらもいざという時の腕力を持っている点では共通していますが、ニセコイの主人公はヤクザと言う裏社会の人間の息子ですが、カッコウの許嫁の親はあくまでも元ヤンキーであり、裏社会とは無縁の人間であるという相違点があります。
しかし、カッコウの許嫁では、主人公とヒロインは家族間の話し合いの末の個人的な付き合いという点が違います。また、ニセコイではヤクザと言う職業を主人公は嫌っていますが、カッコウの許嫁では物語の開始時点では自分の家族について悪感情を抱いていない点も大きな相違点です。
また、ニセコイでは両親の内出てくるのはほとんど父親ばかりで、母親は主人公・ヒロインともにほとんど出ることがありませんでしたが、カッコウの許嫁では最初から主人公とヒロインの両親が明らかになっている点も相違点です。
ニセコイの親の金持ち設定とカッコウの許嫁の親の金持ち設定
ニセコイもカッコウの許嫁も、ヒロインの親がお金持ちであるという点では共通していますが、どういう職業でお金持ちになっているのかはかなり違っています。カッコウの許嫁では、ヒロインの親はホテル王として大きく社会的に成功しているという設定ですが、ニセコイではヒロインはアメリカのギャングの一人娘であるという設定があります。
ニセコイでは、主人公もヒロインも裏社会の人間の関係者であることに加え、ある程度は裕福な家庭であるという共通点は持っていますが、カッコウの許嫁では親がお金持ちなのはあくまでもヒロインの親だけで、主人公の親はごく普通の経済力を持った家庭として描写されています。また、ヒロインはお金持ちであるが故に主人公とは別の学校に通っており、この点でも大きな相違点になっています。
その一方で、両作品ともに主人公とヒロインの家族関係にも深く踏み入れている点については、ほほえましい共通点とも言えます。
まとめ
週刊少年マガジンで連載され、急激に人気を爆発させたラブコメ漫画カッコウの許嫁。急激に人気を爆発させた一方で、近年のヒット漫画である五等分の花嫁やニセコイと言ったヒット作の要素を類似点も指摘されている作品です。
しかし、類似点があるだけであくまでも本作は本作独自のオリジナリティもあり、過去作のヒット要素を作者の吉河美希先生が独自に抜き出して混ぜ合わせた作品だと言えます。また、原作者の吉河美希先生は過去に複数のヒット作を連載した経験を持つ人気漫画家であり、ヒット作品の製作には定評がある漫画家です。
幾つかの要素こそ類似している作品ですが、作者の吉河先生の手腕により、独自の展開が期待されます。アニメの放送も四月から始まり、ますますの人気爆発が期待される本作は、これからますますその面白さが発揮されるだろうと思います。