11月11日から劇場で公開された『すずめの戸締まり』ですが、そこに登場した要石だったダイジンとサダイジン。
草太の祖父である宗像羊朗がサダイジンを見知っていたことで正体は元人間ではないか?過去の閉じ師だった人物ではないかなど話題になっています。
そこで今回はすずめの戸締まりに登場した要石のダイジンとサダイジンの正体と、神様であり、元は人間で閉じ師だったのではないかなど考察していきます。
ダイジンとサダイジンは宮崎と東京の要石
草太の家で見た書物からは東と西に2つ要石があり、日本の地形に変化に応じて場所は変わってきたとわかりました。
まず、最初に宮崎県の山の温泉街だった廃墟に後ろ戸がありました。その近くの石像を抜いてしまい、そこからミミズが出てくることになりました。草太からはその石像が要石だと聞きます。
その石像が猫になり、逃げた後に草太を要石となる椅子に変えてしまいました。その後その風貌がダイジンのようだとしてネットで話題になりダイジンだと名付けられます。
その後、東京の御茶ノ水に向かうと神田川の下の地下空間にあった大きな扉があり、いつの間にか東京の要石が抜けていたということになります。ミミズを封じる為に要石となった椅子の草太を突き刺します。
それから宮城に行く途中の道の駅にて、環さんに憑依していたのか『サダイジン』と名乗る大きな黒猫が現れます。正直サダイジンについての描写が少なすぎて、なぜ要石が抜けたのか?環さんに対して意識を乗っ取ったようなことをしたのかわかっていません。
宗像羊朗の前に姿を見せたサダイジン
サダイジンが出てきたタイミングは、東京の要石が抜けてミミズが現れたタイミングです。
そして草太の椅子でミミズを封じた後に草太について聞くため草太の祖父・宗像羊朗の病院へ鈴芽が行った後に、サダイジンが現れました。
その時の宗像羊朗がかけた声がこちらです。
『お久しゅうございますな とうとう抜けてしまわれたか あの子について行かれますか よろしくお頼み申す』
実はこれ、小説版にも描かれてない描写なんです。小説版ではここにサダイジンは現れてもおらず、こんな羊朗のセリフもありませんでした。ただ、このセリフから何か感じますよね。
要石は元々人間で閉じ師だった?
羊朗は鈴芽に対してこう言っています。
『草太はこれから何十年もかけ、神を宿した要石になっていく。現世の私達の手はもう届かん』
草太が要石になれたように、人間も要石になれるということです。そして、これから『神を宿した』要石になっていくということなので、ダイジンやサダイジンは神様と言われる存在なので、草太もそうなっていくと予想できますね。
もしそうなら、このダイジンやサダイジンも元は人間であった可能性がかなり高いのではないでしょうか?
そして通常は後ろ戸やミミズの姿は閉じ師や常世に触れた人しか見えないようですから、普通の人にはなれません。ここから言えることは、もし元人間が要石なら、それは閉じ師だった人しか要石になれないということです。
一般人は後ろ戸と関わることなんてまずないですからね。なので、考察の結論としては、ダイジンやサダイジンは元人間で閉じ師であった可能性がかなり高いことです。
サダイジンと知り合い?
そして先程の羊朗がサダイジンに声をかけた『お久しゅうございますな とうとう抜けてしまわれたか あの子について行かれますか よろしくお頼み申す』という言葉ですが、『久しぶり』ということは、要石になる前のサダイジンを知っているということになります。
もしくは、過去に抜けた要石の時にそれを封じたのが羊朗だったかもしれません。12年前の3.11に東日本大震災がという時系列なので、その可能性も大きくあります。
ただこの『お久しゅうございますな 』が元閉じ師の知り合いであったなら、閉じ師は家業なはずなので、羊朗の親に連なる人物なはずです。それにしては丁寧すぎるセリフでした。
なので、ちょっとこれを考えると閉じ師とは違うのではと思えてきます。人とは関係ない神様という存在が要石ということかもしれません。
ダイジンとサダイジンは感情の起伏に作用する?
最後宮城の後ろ戸に入る時に鈴芽はダイジンがこれまで後ろ戸を開けてきたのではなく、後ろ戸がある場所を教えてくれていたと考え直し、感謝します。その時にダイジンは細いやつれた体だったのに、その言葉を聞いた途端に体がふっくらとして元気になりました。
そして環さんに取り憑いていたと思われるサダイジンですが、環さんは、鈴芽に対して心の奥底で思っていた感情を吐き出してしまいました。
これを考えると、ダイジンは+の感情に反応し力にできる。一方サダイジンはマイナスの感情に反応し力にできるなんてことはないでしょうか?
力にできるかどうかは関係ないかもしれませんが、感情の起伏によってダイジンとサダイジンは影響を及ぼされると思っていいのかもしれません。
まとめ
最終的な結論としては、羊朗のサダイジンへの言葉から、恐らく草太の先祖の血族ではないですが、元々人である可能性はまだ残っているという感じだと思われます。
羊朗はともかくサダイジンと会うのは初めてではなかったということだけは確実ですね。
サダイジンについては本当に小説を見ても、映画を見ても理解できない存在でした。