人気アニメ「呪術廻戦」の登場人物である伏黒甚爾(ふしぐろとうじ)は五条悟や夏油傑の過去を描いたエピソード(過去編)から登場し、メインキャラクターのひとり・伏黒恵の父親でもあります。彼は過去編の物語ですでに他界しているのですが、まさかの復活を果たしてファンを驚かせました。
伏黒甚爾はどのような経緯で復活し、息子の恵とはいつ再会するのでしょうか。今回は、復活の経緯などについて原作のエピソードと照らし合わせながらご紹介します。
オガミ婆がパパ黒を降霊術で肉体を復活
そういえば陀艮戦で伏黒が空けた穴からヌルッと出てくる伏黒甚爾、天与呪縛の完全フィジカルギフテッドなら結界を通れることがわかった以上別にそこ通る必要少しもねェじゃん!!! pic.twitter.com/h87yb4Nu5m
— 汚泥灰 (@pesopesojamp) August 31, 2023
「呪術廻戦」の本編開始時点ですでに鬼籍に入っていた伏黒甚爾ですが、主人公の虎杖悠仁たちが呪霊や犯罪行為に手を染めた呪術師である呪詛師たちとの闘いを繰り広げる渋谷事変編にて復活を遂げました。とはいえ生き返るというわけではなく、亡霊のような形でこの世に一時的に戻ってきたという形です。
これは呪詛師たちの中に死者を肉体に宿らせて操る能力を持つオガミ婆がおり、彼女が降霊術を使って自身の孫に甚爾を宿らせたからです。ちなみに、死者が宿った肉体はその人物の生前の姿に変わります。
オガミ婆の降霊術は、故人の遺体の一部を誰かに飲み込ませることでその人にその故人を降ろすことができます。渋谷事変での闘いに参加していた彼女は虎杖や伏黒恵らによって追い込まれ、その窮地を逃れるために自分の孫の身体に甚爾を降霊させました。
オガミ婆としては「術師殺し」として名高かった甚爾を自陣の戦力として加えたかったようですが、甚爾は自力でオガミ婆のコントロールを解いて残念ながら彼女を撲殺してしまいました。
孫の魂が乗っ取られたのはなぜ?
オガミ婆のそばには彼女が孫と呼んでいる男性がいます。孫と言っても血のつながりはなく、言わば手駒のような存在です。
オガミ婆の降霊術では、肉体の情報と魂の情報両方とも降ろしてしまうと死者の魂に肉体が乗っ取られる場合があります。彼女はそのリスクを避けるために、普段から降霊術を使う際は肉体の情報だけを降ろすようにしていました。
つまり、このときも肉体は伏黒甚爾ですが魂は孫のまま、という状態でいさせるはずでした。しかし、甚爾は並外れた身体能力の高さを持っています。
そのため、降霊してから時間が経ってくると孫の魂が甚爾の肉体の強さに負けてしまいました。結果として、甚爾は肉体のみならず魂までも復活することとなったのです。
パパ黒の復活は何話何巻?
伏黒甚爾 pic.twitter.com/08iUqVeIux
— 幕間 (@Mak_ai_) September 3, 2023
オガミ婆が降霊術を使ったのは11巻の95話です。しかし、甚爾が完全な形で復活するのは95話~98話の間になります。
降霊術では、蘇った肉体が呪力を消費するとともに術が解けるようになっています。しかし、甚爾は呪力を持たないため消費する呪力もありません。
その結果降霊術の効果が解けず、暴走状態になってしまいました。暴走状態の甚爾は陀艮と直毘人・真希・恵らが闘っている現場に乱入し、陀艮をめった刺しにして祓います。
その後甚爾が目を付けたのは、実の息子・恵でした。はじめのうちはお互いに父子だと認識できていなかったこともあり、暴走状態で攻撃の手が緩まることのない甚爾を前に恵は苦戦を強いられます。
パパ黒伏黒恵再会いつ何巻何話でなぜ自殺した?
甚爾と恵が再会するのは、13巻の109話から111話です。暴走状態に陥っていた甚爾は息子である恵と闘っている内にようやく落ち着きを取り戻し、頭部を呪具で突いて自害しました。彼が自害したのは恵が伏黒姓を名乗ったからです。
呪術師の名門・禪院家に生まれた者は自分が思う人生設計ができず、呪術の才があれば禪院家の人間として生きることを強いられ、その才能がない者は排斥されます。甚爾は後者でしたが、再会した恵はそのどちらでもありませんでした。
禪院家の血を引く恵はその名家に伝わる呪術・十種影法術(とくさのかげぼうじゅつ)を会得していますが、その上で父方の禪院ではなく母方の伏黒の姓を名乗っています。息子が呪術の才能を持ちながら禪院家の支配を受けずに暮らしていると察し、甚爾は満足したのだと思われます。
まとめ
今回は、「呪術廻戦」の登場人物・伏黒甚爾の復活についてご紹介しました。甚爾は物語の悪役ポジションながら、その生きざまなどに惹かれるファンも多いです。
彼は故人なのでもうこれ以上本編に登場することはないと思われますが、登場回を再チェックするなど楽しみ方はあります。彼のことをより深く知った状態なら、これまでと違った視点からも楽しめるでしょう。