すずめの戸締まりには重要な役目となる要石2つが存在しますが、鈴芽が1つを抜いてしまったことで草太と共に日本各地にある後ろ戸を閉じていくことになります。
今回の記事では、もう1つの要石はなぜ抜けてしまったのか、猫の姿になった理由、モデルとされる鹿島神宮にある要石について書いていきます。
2つの要石はなぜ抜けた?
ー最新場面カット公開📸ー
— 映画『すずめの戸締まり』公式 (@suzume_tojimari) October 7, 2022
映画『#すずめの戸締まり』
必見シーンの場面カットを
一挙解禁!!🚪🗝️
すずめと草太を翻弄する猫
ダイジンは一体何者!?🐱
魅力的な女性キャラクターたちと
旅先で出逢うシーンも公開!🗾
ぜひ、ご期待ください!✨#新海誠#11月11日公開 pic.twitter.com/CwsMEjKtC9
1つ目の要石は鈴芽が抜いてしまいましたが、なぜ2つ目が抜けてしまったのかについて具体的な説明はありませんでした。
考えられるのは本来は2つで抑えていたものが、1つ目が抜けてしまったことによりミミズが暴れだし、残り1つでは抑えきれなくなり抜けてしまったのだと思います。
ダイジンが抜けたあと、1つだけで暴れる災いは抑えきれず4日後に抜けてしまいます。自身がなぜ抜けたのか分からないサダイジンは事情を知っているであろう羊朗の病室に向かいます。そこで鈴芽が何も知らずにダイジンを抜てしまったことを知り、溢れだした災いは抑えきれないと判断したサダイジンは要石としての責務を果たすために鈴芽に協力を求めるようになります。
サダイジンがやってきた時に羊朗は「とうとう抜けてしまわれましたか」と言っていたので、抜けやすくなっていたことを知っていたのかもしれません。羊朗とサダイジンの関係について新海誠監督は「2011年の3月に起こった震災の際に、サダイジンを東京の地下にある後ろ戸に刺した」と話しています。
最終的にはダイジンが再び要石となり2本とも刺し直したことでミミズを鎮めることができました。
要石は猫?
すずめの戸締まりで登場する猫のダイジンは鈴芽が宮城県の廃墟で抜いてしまった要石が変化した姿です。
なぜ要石が猫の姿になったのか小説での説明はないのではっきりとは分かっていません。そこでなぜ猫の姿なのかについて考察していこうと思います。ダイジンの正体については明言されておらず気まぐれな神のようなものとされています。
そのようなイメージの理由として羊郎が「草太はこれから何十年もかけ、神を宿した要石になっていく」と言っていることが挙げられます。このことから考えられるのは要石はもともと人間で閉じ師をしている人だということです。
猫の姿になったのは古来から日本では猫を神として祀る神社もあり、自身を犠牲として要石となったところに猫の神様が憑依したからだと考えられます。また、新海誠監督は魔女の宅急便の影響を受けているとも言っていたので、黒猫のジジをオマージュしている可能性もありそうですね。
ちなみにダイジンという名前には「大臣」と「大神」二つの意味が込められた名前となっています。
要石のモデルは?
映画「すずめの戸締まり」に登場する要石が実在することをご存じでしょうか?要石は日本に4つあり、そのうちの2つが茨城県の鹿島神宮、千葉県の香取神宮にあります。要石が封じているものは…地下の大〇〇〇!続きは特別展「鹿島と香取」で!#茨城県立歴史館 #鹿島と香取 #要石 #すずめの戸締まり pic.twitter.com/ND0JLiItf4
— 茨城県立歴史館 (@Ibaraki_rekishi) February 7, 2023
すずめの戸締りに出てきた要石ですが日本には4つの要石が存在します。
この中でナマズを抑えているという説明があるのは鹿島神宮、香取神宮、大村神社、鹿島神社にある要石です。高千穂神社で祀られている石は要石ではなく、鎮石でありこの石に触れ祈ると悩みや世の乱れが鎮められると言われています。
一見、鎮石と作中で出てくる要石のモデルと言われている鹿島神宮の要石は関係ないと思われますが、実は鹿島神宮の御社殿が造られた時に高千穂神社から贈られた石だったのです。
作中では2つの要石が登場し、実際に一対で存在する鹿島神宮と香取神宮の要石は地中で繋がっているのではと言われているので、この二つが要石のモデルとなっていると思います。
鹿島神宮に要石がある?
鹿島神宮にある要石は「山の宮」、「御座石(みましいし)、石御座(いしのみまし)」と呼ばれています。
地上から見える大きさは直径30センチ、高さ7センチほどで表面はくぼんだ形をしています。これは地震を起こすナマズの頭を抑えていると伝えられているので、地中に埋まっている部分は巨大で引き抜くことはできないと言われています。
水戸黄門仁徳録で水戸藩主の徳川光圀が要石を掘り出そうと7日7晩掘り出したのですが、翌朝には穴は元通りに戻ってしまい掘り起こすことができなかったそうです。
要石の場所
今日も朝一から、出かけています。
— さとやん (@maveric720) November 1, 2020
三重県伊賀市にある大村神社。
地震除けの神様にお祈りしておきました。
ナマズの置物とご朱印を頂きました。 pic.twitter.com/bgDjUE3dUG
作中で要石があった2つの場所
- 1つ目:鈴芽が抜いてしまった宮城県の廃墟にあった要石(白猫のダイジン)
- 2つ目:皇居の地下にあった要石(黒猫のサダイジン)
ストーリーの中で重要な役割の要石ですが、実際に対となっている要石もあります。茨城県の鹿島神宮と千葉県の香取神宮にある要石は、鹿島神宮が凹形で香取神宮が凸形となっていて一対となっており、作中の要石の関係に似ていますね。
作中で要石は東京と宮崎にあるとなっていますが、「時代によって人の住む土地は移ろい、それと共に要石を祀る場所も変わる」とされているのでもしかしたまた場所は変わっていくのかもしれませんね。
まとめ
すずめの戸締りで登場する要石についてまとめてきました。
作中の要石と実在する要石に共通点があったり、鈴芽の故郷である宮城県にも要石があるのでなにか設定するうえで意味を持たせているのだろうと思います。
祀られている要石は実際に見ることもできるので気になる方は訪れてみてくださいね。