「すずめの戸締り」には閉じ師という職業が出てきます。
宗像草太がこの閉じ師という職業を担っていて、草太はこの職業に誇りを持っています。そんな閉じ師は実在する職業なのでしょうか?
本記事では「すずめの戸締まり」の閉じ師はとは?実在する?呪文とは?給料は?宗像家の仕事について解説していきます。
閉じ師とは?
『すずめの戸締まり』地上波初放送❗
— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) February 29, 2024
金曜ロードショーで本編ノーカット
新海誠監督
「1日も早くあたたかな日常を」
🎙声の出演
原菜乃華、SixTONES松村北斗
深津絵里、染谷将太、伊藤沙莉
花瀬琴音、花澤香菜、神木隆之介、松本白鸚
🔻今後の放送予定https://t.co/btXnrnGgEK#すずめの戸締まり pic.twitter.com/cXJPPWikqc
まず、「すずめの戸締まり」に登場する閉じ師とはどういったものかを説明していきます。
「すずめの戸締まり」の世界には「ミミズ」という存在が登場します。「ミミズ」は常世という世界に存在していますが、時折現実世界と常世をつなぐ扉の「後ろ戸」から飛び出し、地震などの災いをもたらします。
この「後ろ戸」を閉じ、日本災いから守る役割を担ってきたのが閉じ師です。閉じ師は古代から何代にも渡って「後ろ戸」を見て回り、閉じることで「ミミズ」が引き起こす地震から日本を守っていました。
「後ろ戸」は廃墟に現れる扉であるため、かなり辺境の地まで旅をすることになりますし、「ミミズ」の力も強大なものです。精神的にも肉体的にも命がけで過酷な職業です。
本来であれば閉じ師にしか「ミミズ」は見えず、常世に入れないはずでしたが、なぜか主人公の鈴芽だけはミミズが見え、常世に入れるようです。
閉じ師は実在する?
閉じ師は「すずめの戸締まり」内だけのオリジナルの職業なのかと思いきや、正確に閉じ師と呼ばれているわけではないですが、日本には実在しているようです。
日本では古来より、災害や疫病などの災いを神様の怒りや祟りとみなして、それを収めるために神社を建て、神様に祈りを捧げ奉ってきました。今でも建物を建てる際には土地神様を祀るために地鎮祭が行われますよね。
この役割を担うのがいわゆる閉じ師です。神様に祈ることで災いを閉じるのですね。呪術師や神社の神主、お坊さん、巫女などがこれに当てはまると思われます。
作中では「ミミズ」が災いを起こすものとされ、閉じ師が呪文を唱えて「後ろ戸」を閉めることで災いを鎮めていました。この行為を祈りと捉えると神主やお坊さんなどと共通点が多くあるのではないのでしょうか。
閉じ師の呪文とセリフ
「かしこみかしこみ、
— うらこ (@onikuroP) November 12, 2022
謹んで・・・
お返し申す!!」
すずめの戸締まり見たあとだと家のドアはこれ叫んで閉めるわ
ってなるくらい面白かった pic.twitter.com/zQrEyFJir6
草太が「後ろ戸」を閉じる際には呪文を唱えてから鍵をかけて扉を閉じます。
呪文の内容は
「かけまくもかしこき日不見(ひみず)の神よ
遠(とお)つ御祖(みおや)の産土(うぶすな)よ
久しく拝領つかまつったこの山河(やまかわ)
かしこみかしこみ 謹んで
お返し申す!」
といったものです。
これはいわゆる祝詞と呼ばれるものですね。古代から神事・祭礼の際に神に対して唱える言葉として使われていたものです。地鎮祭や神社で参拝やお祓いをするときに読み上げられるので聞いたことがある人も多いと思います。
ちなみに、草太が唱えていた呪文を現代語訳すると、
「声に出して言うのも畏れ多い、日不見(ひみず)の神よ。先祖代々の土地神様よ。長い間お借りしていたこの土地を、謹んでお返しいたします。」
と言う風になります。
鈴芽が最後にこの呪文を唱えたときは「お返し申す!」が「お返しします!」になっていましたね(笑)
閉じ師の給料は?
閉じ師も立派な職業の一つです。職業と言えば給料がどのくらいか気になりますよね。日本では重要な立ち位置にあるのでそこそこの給料がもらえるのではと期待する人もいるでしょう。
しかし残念ながら、閉じ師はこれ一本だけでは食べていけるだけの給料はもらえないようです。
神社に努めている人ならまだしも、地鎮祭を執り行うこともある呪術師といった人たちは、閉じ師といった仕事だけではなく本業を別に持っている人がほとんどのようです。
作中でも、草太は閉じ師という職業に誇りを持っているようでしたが、「それだけでは食えない」と発言していて、教師を目指しているようでした。
これほど過酷で命がけの仕事なので、本来であれば閉じ師の作業に専念してもらうためにも、これ一本で食べていけるだけの給料が支払われるべきであるとは正直思います。
閉じ師は宗像家の仕事
🚪キャラクター紹介🚪
— 映画『すずめの戸締まり』公式 (@suzume_tojimari) October 6, 2022
🗝宗像羊朗(むなかたひつじろう)
ーー #松本白鸚
草太の祖父。
閉じ師の師匠でもあるが、
現在は東京の病院に入院している。https://t.co/iBajsy41pA#すずめの戸締まり#新海誠#11月11日公開 pic.twitter.com/6l1u5kNA58
「すずめの戸締まり」の世界では、閉じ師は宗像家が代々生業としている職業として描かれていました。草太は宗像家の末裔として生まれ、閉じ師としての役割を果たすために全国を巡っています。
草太は小さいころから閉じ師としての修行をさせられ、同級生に誘われても断るしかなく遊ぶことも出来ませんでした。草太は遊びたいと思ったこともあったし辞めたいと思ったこともあったと語っています。
しかし、草太は閉じ師になったことに後悔は無いようです。祖父が寝たきりとなり、両親も無くなるような危険な職業ですが、修行の時に祖父から閉じ師の役割を教え込まれ、それをかっこいいと思い憧れていて、あこがれの職業に就けたことに誇りを持っているようです。
作中には閉じ師は宗像一族しか登場していないですが、作中の古文書や古地図のなかには「石上(いそのかみ)一族」「三田井(みたい)一族」という他の閉じ師の一族がいることも伺えます。
まとめ
今回は「すずめの戸締まり」に登場する閉じ師といった職業について解説してきました。
作中でのオリジナル要素はあるものの、古代から言い伝えられている歴史や実在する職業をオマージュしているようですね。
「すずめの戸締まり」を見て、呪術師や神社などに興味を持つ人も増えるかもしれませんね。